アルミニウムの特質が活かされる
アルミニウムがもともと持っている性質と特徴としては、他の金属類としても軽量で耐食性と導電性が高く、熱の伝導性にも優れています。
ステンレスなどの金属類とは違い、アルミニウムが磁気を帯びることがなく電磁気による影響を受けることはほとんどありません。
熱の伝導性が高いので鍋ややかんなどの調理器具に使われることも多いのです。
しかし、アルミニウムが他の金属類よりも劣っているのは、硬度・強度が低いことです。
アルミニウム本来の熱伝導性の高さや高耐食性などの性質をうまく活かして、他の金属類と混合させることで強度と硬度をより高めることができます。
アルミ合金ならではの強みとは
アルミ合金には2000系から7000系まで数多くの種類がありますが、いずれも表面処理がしやすくて加工性に優れています。
つまり、アルミ合金という素材を自由にアレンジしやすいということです。
他の金属類と比較してもアルミニウム自体の価格は安いので、製造する側としては安心の低コストが実現できます。アルミ合金の用途によってアルマイト・カラーアルマイト・メッキなどの表面処理を施すこともできます。
アルマイトとはアルミ合金に耐食性をさらに強くするために酸化皮膜の加工を施すことを指します。この他にもさまざまな加工処理の方法がありますが、さまざまな用途やニーズに合わせてカスタマイズできるのがアルミ合金ならではのメリットですね。
もうひとつアルミ合金のメリットとしては、リサイクルがしやすいことです。
プラスティックのリサイクル律とアルミ合金のリサイクル率を比較すると、プラスティックは約85%、アルミ合金は約72%です。
アルミ合金のリサイクル率が高い理由は、アルミ合金がさまざまなシーンで使われているからです。